浴室の壁材として木材を使う場合、最もよく選ばれる樹種のひとつがウエスタンレッドシダーです。カナダBC州原産のこの木材が湿潤環境に強い理由と、国産杉との使い分けについて解説します。
チュヤプリシンとは何か ¶
ウエスタンレッドシダーには、チュヤプリシン(thujaplicin)という天然の抗菌・防腐成分が含まれています。この成分が木材内部に存在することで、カビや腐朽菌の繁殖を抑制します。防カビ処理剤を塗布しなくても湿潤環境に耐えられるのは、この成分のおかげです。ただし、長期間水に浸かり続ける環境(浴槽の底など)には向きません。
国産杉との違い ¶
国産杉はウエスタンレッドシダーと比べてチュヤプリシン含有量が少なく、湿潤環境では防カビ処理が推奨されます。一方で、国産杉は芳香成分(α-セドロール)が豊富で、サウナ室のような高温環境では香りがより強く発散されます。浴室の壁にはウエスタンレッドシダー、サウナ室の内装には国産杉、という使い分けが一般的です。
施工時の注意点 ¶
ウエスタンレッドシダーは比較的柔らかい木材で、施工時に傷がつきやすい点に注意が必要です。また、タンニンを含むため、鉄製の釘やビスと接触すると黒ずみが生じることがあります。ステンレス製の留め具を使用することで、この問題を防げます。本実加工(さねはぎ)済みの弊社製品は、隠し釘工法で施工することで表面に留め具が見えない仕上がりになります。
色調と経年変化 ¶
ウエスタンレッドシダーの新材は赤みがかった暖色系の色調です。経年とともに銀灰色に変化しますが、これは表面の酸化によるもので、内部の強度や防腐性能には影響しません。屋外での使用では、この経年変化を楽しむ方も多くいます。色調を長く保ちたい場合は、浸透性の自然塗料(オイル系)を定期的に塗布することをお勧めします。
浴室・洗面室への施工を検討されている方は、まずサンプルセットで実物の色と質感を確認してください。施工業者向けの割引も対応しています。